肘に強い痛みや動かしにくさが生じる病気です。骨の成長過程にある小児期、特に5~10才前後の男児の利き腕に発症することが多い。
原因
肘関節への過度な荷重、反復性の外力や小外傷による疲労で血行障害が生じ骨壊死を起こす。
好発
5~10歳前後の男子。少年野球選手。右に多い(利き手)。※投球動作の繰り返しにより上腕骨小頭核の外顆が成長障害を起こし疼痛を起こす。
症状
上腕骨外側上顆の圧痛、運動痛、運動制限、上腕骨小頭核の圧痛
X-P
初期変化なし。
3~4か月後上腕骨小頭核の辺縁不整、濃淡陰影扁平化。
治療
初期安静、運動禁止。(野球少年に多いので野球禁止)
疼痛時は冷シップ固定、その後温熱療法。
予後
一般的に2~3年
親の監視のもとに安静で2~3年で良好
鑑別
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎…いわゆる野球肘は15~23歳で見られる。(パンナー病は5〜10歳の男児に多く発症する。)
※ 参照
<骨端核の出現と閉鎖>
- 上腕骨小頭核 1歳前後出現 13~16歳閉鎖
- 上腕骨滑車核 8~12歳出現 14~16歳閉鎖
- 上腕骨外顆核 10~14歳出現 14~16歳閉鎖
- 上腕骨内顆核 5~8歳出現 14~18歳閉鎖
- 橈骨頭核 5~7歳出現 14~18歳閉鎖
- 肘頭核 8~12歳出現 13~17歳閉鎖
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